「あさひる統計」で振り返るコロナ禍での人流の変化

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2020.09.28
「あさひる統計」で振り返るコロナ禍での人流の変化

#2 平日昼間のビジネス街の状況

#1 から読む

9月上旬に行った「あさひる統計」のアップデートでは、2020年4月~6月のデータを集計しています。したがって、4月7日付けで発令された緊急事態宣言を受けた外出自粛の影響を色濃く反映したものとなっています。

緊急事態宣言下の外出自粛が、日本各地の人の動きにどんな影響を及ぼしたのか。あさひる統計の最新バージョンで振り返ってみようと思います。

最も顕著な人流の変化となったのは、テレワーク等の実施によって通勤流が減り、オフィス街の平日昼間の人口ピークが大きく低下したという現象です。

まずは、この平日昼間を中心にした現象について、マップを眺めながら振り返ってみます。

オフィス街で大幅な人口減少

緑が減少域、茶色が増加域を示している。色の濃さで量を表現している。

東京都心部を眺めてみると、上野~品川にかけての山手線沿い、秋葉原~四ッ谷にかけての中央線沿い、新橋~赤坂にかけての官庁街やビジネス街、そして新宿、渋谷、池袋などのターミナル駅の周辺では、400人以上人口が減少している地域(図中の濃い緑)が広範囲に広がっています。

このオフィス街に相当する地域での昼間人口の減少は著しいものがありました。

また、その一方で人口が増加している地域(図中の茶色)がオフィス街の周辺に分布しています。これらの地区はタワーマンションをはじめとした集合住宅や一般住宅も多く、自宅でのテレワークや外出自粛による自宅での「おこもり」が多かったことは間違いないでしょう。

一般的に言われてきた、オフィス街は人口が減少し、住宅街は人口が増加したという状況を裏付けるものです。

以下、エリアを絞って見ていきましょう。

新橋、品川、湾岸地区の状況

新橋駅の東側の汐留地区、品川駅東側の地区、大崎駅周辺、晴海地区などは、まとまった土地を再開発した比較的新しい時代の大規模なオフィスビルが林立しています。

左側のマップは2019年4-6月期の平日昼間の人口分布です。8000人以上の人口を擁する高密度のオフィス地区が存在することが分かります。ビルが高層なだけに人口の集中も激しいものになります。

ところが、右側の2020年4-6月期のマップを見ると、ピンクのエリアがほぼなくなっていることが分かります。テレワークの実施より通勤が回避され、人口集中による「密」が回避されたことが明らかです。

また、月島や品川シーサイド・大井町付近では人口増加が認められます。通勤をせずに住宅街にとどまり、テレワークにて業務を実施した結果だと思われます。

中野から新宿にかけての状況

2019年の上のマップを見ると、中野駅北側の再開発された地区に8000人以上を擁するオフィス地区があります。中野坂上や西新宿、新大久保、早稲田にも人口が集中している地区が認められます。

一方、2020年の下のマップでは、濃い赤系色のエリアは減少しています。その一方で、中央線と丸ノ内線の間に広がる住宅街の人口が全体に増えている様子が読み取れます。これもテレワークによる自宅でのおこもりの結果と言えるでしょう。

また、中野駅北側の中野サンモール付近でも人出は減少しています。住宅街の商店街では休日を中心に人出が増えてしまい、密な状態になっていたという報道がありました。平日ではありますが、中野では平日の人出は減少していたことが分かります。

ちなみに、サンモールは休日の人出も減少していたことが別のマップから明らかになっています。

横浜の状況

東京都以外では状況はどうだったのでしょうか。外出自粛期間中に横浜に出かけたことがありましたが、都内に比べれば外出自粛の影響はやや限定的だったような印象を持ちました。

左が昨年、右が今年の状況です。

昨年のマップでは、みなとみらい地区に8000人以上の人口を擁するオフィス地区があります。ここも再開発によりまとまった土地にオフィス地区が形成されているので、大規模なオフィスビルが多く、人口密度は高くなりがちです。

今年のマップではみなとみらいのピンクの領域はなくなり、密度の低下が確認できます。

また、関内から海寄りの古くからのオフィス地区でも減少は認められますが、その減少幅はみなとみらい地区に比べて小さくなっています。昔ながらの中小規模の事業所はテレワークの導入が進まなかったという可能性も考えられます。

ここまで各地の状況をマップで概観してきました。引き続き、外出自粛による人出の変動について各地で数値の集計を行い、さらに細かくみていきたいと思います。

ちょっと長くなってきたので、続きは明日以降に!

続き #3を読む

あさひる統計の詳細は、ホームページをご覧ください。

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