「あさひる統計」をどうやって紹介したら、わかりやすく伝えられるのかな、と悩んでいます。

統計データなので、まずは一覧表形式かなとは思うのですが、メッシュコードを含めて時間帯別の数字の羅列ですから、何を意味しているのかさっぱり理解できるものではありません。

「あさひる統計」は、メッシュコードをキーにすれば、地理的に表現することができるデータです。マップ化することで地理的な分布が理解できるということです。


東京都心の平日昼間(12-15時)の人口分布

このような表現をとれば、平日昼間(12-15時)における各地域の状況をマップ化することができます。
このマップを見れば、2次元的にどこに人口が集中しているかがパッと理解できます。

  • 東京駅(大手町や丸の内)を核としたビジネス街の人口集中地域は、山の手の新宿や渋谷、池袋とは比べものにならないほど広がっていること
  • 新宿は、渋谷や池袋に比べたら人口集中地区は広がっているけど、丸の内、大手町、日本橋、秋葉原、銀座、新橋、霞ヶ関、赤坂、浜松町あたりまで連続的に人口集中地区が広がる伝統的な都心部ほどではないこと
  • 渋谷や池袋は新宿に比べると平日昼間の人口集積では一段下がること
  • 品川、大崎、お台場、豊洲、木場などにそこそこの人口集積が見られること

これらのことがマップから読み取れますが、この程度が限界でしょう。
何かと何かを比較することで、より多くの情報を得ることができるわけです。したがって、一枚のマップから得られる情報というのは、そのマップのカバーエリア内の地域間の比較からしか得ることができません。
「あさひる統計」には時間帯別や平日/休日別の人口も含まれているので、これらを含めたマップで比較すれば、もっと多くの情報が得られます。


東京都内の平日(左)と休日(右)の昼間人口(12-15時)の比較



平日の様子と休日の午後早い時間帯の昼間人口を2枚のマップで比較してみました。以下のような情報が読み取れるのではないでしょうか。

  • 休日は全体的に人口集積地区が狭くなっていて、都内滞留の人口は相当少なそうなこと
  • ただし、新宿や渋谷、池袋、東京などの拠点駅に近い地域に限的定期に集中地域が見られること
  • 浅草やお台場、原宿、水道橋はむしろ休日の方が集中しているみたい
  • 池袋は意外と休日も人が多いこと

時間帯別のマップを比較したら、一日の中での人の動きが何となく見えてくるでしょう。
一日の時間帯ごとの数枚のマップで人の動きを示す代わりに、一枚のマップに表現してみました。




何枚もの地図を見比べる代わりに、特徴的なことが一枚の地図で理解できるようになります。

そして、今回新たに作ってみたのが、マップの動画です。
時間帯ごとに移ろいゆく人口集中の様子を示してみました。


こうすることで、もっといろいろなことが見えてきます。
引き続き、いろいろな場所でこのような動画を通じて、街の特色を見て行けたらと思っています。