新型コロナウイルスの新規感染者は、7月上旬までは「東京の問題」と言われていたわけですが、ここ2週間程度で大阪や愛知、福岡や沖縄、果ては医療体制が十分とは言い難い離島にも感染は拡大してしまいました。
すなわち、第2波がやってきてしまったわけです。

感染者数に関して、疑問に思っていることがあります。
新聞やテレビなどでは常に絶対数が発表されているわけです。しかし、人口が多いところに感染者数が多く出るのは当たり前です。
東京都は1300万人超、鳥取県は60万人弱と22倍以上の開きがあることは意識する必要があるでしょう。鳥取の1人は東京の22人に相当するということです。

というわけで、一定の人口あたりの新規感染者数を都道府県別に比較してみたいと思います。最も感染密度が高くなっている都道府県はどこなのかを明らかにしていこうと思います。
また、感染者数の発表は曜日によって変動が激しいこともあるので、過去1週間の平均値(7日間移動平均)を使います。
この数値を時系列的に比較することで、どの都道府県で感染が拡大したり収束に向けっているのか、それがどの程度の速度で進行しているのかが明らかになります。
基データはジャッグジャパン株式会社が公開している「都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ」から入手しました。

新規陽性者数という数値においては、第二波はすでに第一波のピークを軽く上回っていることが分かります。東京都だけでなく、地方の数値が急進ししていることから、拡大は全国的に拡大期に入っていると判断できます。
ただし、東京を含めて首都圏ではピークに近づいているか越えていると思われます。
この時点では東京都、大阪府、福岡県、愛知県がワーストです。
それぞれの中核都府県から、周辺の県に新規感染者が拡大しているようにも見えます。
東京周辺の首都圏でも引き続き高い感染率であることも分かります。
逆に、東北地方では感染率は著しく低くなっています。
時系列的にマップを比較すると、より状況が見えてくるようにも思います。
2週間前の新規感染者との数字を比較しました。
第一波が収束して、ほぼゼロに近い数字になっていた愛知県では、変動率では相当な数字になってしまっています。

絶対数としては多数を占めているわけではない岐阜県や滋賀県、山梨県などは報道では注目されることは稀ですが、感染は進行しつつあるエリアとなりますので、注意が必要かと思います。