株式会社楽しいチリビジ(本社:神奈川県川崎市、代表取締役:真野 栄一)は、地理情報システム向けの曜日時間帯別の推計人口がわかる統計データ「あさひる統計」を3か月ぶりに2024年12月12日にアップデートいたしました。

本データは、年に4回のアップデートを行っており、今回は対象期間として2024年7~9月の四半期分を加えました。この時期は例年にも増して酷暑が長く続いたことから、コロナ自粛期よりは人出は増加しているものの、すでに規制が解除になっていた前年同四半期に比べて人出が減少する観光地も見られたようです。

あさひる統計は、通常版のほかに、推計人口の内訳として在住者・在勤者・移動中の3つの区分に分けて提供する「プレミアム版」も提供いたします。

小売や外食、サービス業や時間貸駐車場など、立地を考慮する小売や不動産業界で、最新状況を反映した売上予測などの高精度な商圏分析の際に、統計データやその代替となるデータの一つとして活用されています。

「あさひる統計」
http://chiri.biz/products/asahiru/

2024年7~9月の東京都心部の平日午後の人口を、前年の同時期(2023年7~9月)と比較した地図です。この時間帯においては、主要ターミナル駅周辺では全体に増加傾向がみられるものの、オフィス立地が主体のエリアではやや減少する一方、都心から離れた住宅中心のエリアでは人口は増加しているようです。昨年5月にコロナが第5類に指定されたことで、オフィス街ではいったん下火となったテレワークが、働き方改革の流れもあって揺り戻し的に増加したことが想定されます。また、その反対に住宅街の人口増加はテレワークで自宅にとどまる人が増加したほか、コロナ渦からの回復により郊外に流出した人口が戻ってきているという推論も考えられます。

また、デパートなどが立地する主要ターミナル駅周辺の繁華街では人流が増していることが読み取れます。円安などの影響でインバウンドが増加し、結果的に人流の増加につながっているものと考えられます。

あさひる統計プレミアム版では、推計人口の内訳として在住者・在勤者・移動中の推計値がわかります。

【リニューアルのポイント】

1.分析対象期間をアップデート
2024年9月までの最新データを対象としました。

【「あさひる統計」とは】

  1. サービス開発の背景:商圏分析の課題

 現在一般的な商圏分析では、総務省が発表している国勢調査が主な情報源として利用されています。5年に1回実施される調査では居住地をもとにした夜間人口を示すため、通勤や通学、買い物などで流動的な昼間人口を示すことはできません。また、特に宅地開発や都市開発などが活発に行われている地域では、時間経過したデータの正確性に問題がありました。さらに、分析単位は最小でも500m四方(または町丁字)なので、狭い商圏の分析を必要とする小売や流通サービスにおいて正確な小地域分析が難題でした。

  • 製品の概要

 「あさひる統計」は、スマートフォンのアプリから得られる位置情報データを統計処理し、125m四方という小地域において、人口を曜日時間帯別に推計した人口統計データです。スマートフォンなどから得られた情報を推計して、間接的に現実社会の状態を把握することができる「オルタナティブデータ」の一つとなっています。

 1年間の集計を平均化した年間集計版および3ヶ月ごとのデータを集計した四半期版を125mメッシュ単位という小地域単位で、四半期ごとにアップデートした最新版を提供しています。

通勤・通学はもちろん、買い物・旅行などの流動性の高い人口を曜日や時間帯ごとに地理情報システムを通じてマップ化することができます。それにより、これまで課題であった、昼間時間帯の正確な分析、人口流動性の高い地域の人口動態把握、狭域な商圏分析に活用ができます。また、年4回という高頻度で更新しますので、季節ごとの変化の把握も可能となります。

  • 「あさひる統計」の特長詳細

(1)昼間の人口分布が分かる

 スマートフォンの位置情報をもとにしたビッグデータを活用しており、国勢調査などの従来の人口統計では把握できなかった、買い物客や業務上で移動をしている就業者など、流動性の高い地域における人口を時間帯別に求めることができます。

(2)狭域の精細な人口動向が分かる

 125m四方という狭い単位でデータ提供されるため、これまで困難であったコンビニエンスストアやコインパーキング、自動販売機などの狭域の地域分析にも効果的に対応できます。

(3)年4回の更新サービスによって最新状況を反映

 「あさひる統計」は、年に4回更新しています。年間集計版と四半期集計版に加え、毎月集計版の提供も開始しました。3ヶ月おきに最新の「その街の今」を知ることができます。

(4)地域の特長が一目で分かる地域区分コードを採用

 地域区分コードとは、時間帯別の推計人口の時間帯別平日/休日別の変動パターンをコード化したものです。夜間人口が多い「住宅街」、飲食店や居酒屋などが集中する「歓楽街」、オフィスビルや学校、工場など仕事の場として昼間に人が集まる「ビジネス街」、ショッピングに出かける場所や公園、観光地などレジャーに対応する地域である「お買い物とレジャー」の4種類のコードで地域区分によって、地域の特長を一目で理解することができます。

また、このコードを時系列的に比較することで、人流の変化に応じた都市の構造変化を理解することができます。

(5)導入しやすいライセンス体系と価格

 携帯電話の通信ログなどのビッグデータを応用した人口推計データは、他にもここ数年登場しつつあります。しかし、利用上の制約や、高価格などの要因で導入をためらう小売・流通企業が多いのも事実です。「あさひる統計」は一般的なエリアマーケティングでの利用を前提にしたライセンス体系と価格を実現しており、従来製品と比べて導入が容易です。

  • 「あさひる統計」の概要

【データ提供エリア】
日本全国 (提供単位は都道府県)

【データの構成単位】
地域標準メッシュ拡張 (6次メッシュ相当の約125m四方)単位
※メッシュ地図データは製品に含みます

【データ対象期間】
・年間集計版(2023年10月~2024年9月の1年間)
・四半期集計版(2024年7月~9月の3ヶ月間)
・毎月集計版(2024年7月、8月、9月の3ファイル)
※年4回更新予定(期間ライセンスユーザーには更新版を無償提供)

【出典データ】
・Profile Passport連携アプリ (株式会社ブログウォッチャー)

【提供フォーマット】
MapInfo形式(*.tab) またはシェープ形式(*.shp)

【希望小売価格(全国一括)】
年間集計版、四半期集計版はセットで提供します。

<標準版>
・年間ライセンス:契約期間中の更新データを年4回提供
 デスクトップ(1ユーザー)…1,500,000円/年
 サーバ(4コアCPU)    …6,000,000円/年

・永久ライセンス:ライセンスはいつまでも有効ですが、更新データ提供はありません
 デスクトップ(1ユーザー)…2,625,000円

<プレミアム版>
・年間ライセンス:契約期間中の更新データを年4回提供
 デスクトップ(1ユーザー)…2,000,000円/年
 サーバ(4コアCPU)    …9,000,000円/年

・永久ライセンス:ライセンスはいつまでも有効ですが、更新データ提供はありません
 デスクトップ(1ユーザー)…3,9375,000円

<標準版・プレミアム版共通>
・毎月集計版は上記各ライセンスのオプションとして提供…500,000円

※都道府県単位の場合は1都道府県あたり、東京、大阪は上記全国一括価格の20%、埼玉、千葉、神奈川、愛知、兵庫、福岡、北海道は15%、その他の都道府県は10%となります
※価格はいずれも税別です

■会社概要

商号    : 株式会社楽しいチリビジ
代表    : 代表取締役 真野 栄一
所在地   : 〒210-0011 神奈川県川崎市川崎区富士見1-2-1-114
設立    : 2007年5月1日
事業内容  : (1)地理情報システムのコンサルティング
        (2)地理情報システムの開発および販売
ウェブページ: http://www.chiri.biz/

<関連動画>

あさひる統計v1903による時間帯別人口分布(平日の東京)

あさひる統計v1903による時間帯別人口分布(休日の東京)